我の強い息子とお散歩①
息子はお散歩も大好きだった。
ベビーカーも大好きだから、安全な遊び場までベビーカーで行って
その中を歩かせていた。
他の子どもが遊んでいると寄っていく。
寄っていって、叩く。
おもちゃなんか持っていると必ず寄っていく。
母はもちろん止めるし、邪魔された息子はもちろん転がって大泣きする。
当たり前だよ君、なんで君がそんなに泣くんだよ。
叩いたらおともだちは痛くて泣くし、
おともだちのママも悲しいし、
なんなら私も泣きそうだよ。
彼は彼なりの理の中で生きていた。
しかし、彼の理は 世の中の理ではない。
息子はパワーで解決しようとしたがったが、
私も夫も、周りの誰も息子に手を上げたことはない。
夫と私の間に暴力もない。
叩くことはあっても、叩かれてはいない子だった。
それでも、手が出てしまう子どもはいるらしかった。